伝統と歴史の中で、今も大切にされる「中国水墨画」
中国水墨画とは、「墨」で表現される絵画で、墨絵(すみえ)とも言います。
墨だけを用いて
濃淡・明暗を表す画と、墨と水墨画用顔料を用いて鮮やかに表現される画があります。
中国で唐代後半に山水画の技法として成立し、宋代には、文人官僚の余技としての、四君子(梅蘭竹菊)の水墨画が行われました。
また、禅宗の普及に伴い、禅宗的故事人物画が水墨で制作されました。
明代には花卉、果物、野菜、魚などを描く水墨雑画も描かれました。
水墨画の画材の中心になる紙、筆、硯スズリ、墨は、いずれも中国人の発明によるもので、その起源は大変古く、
紙は後漢(約1900年前)の時代に発明されていました。
黒色の塗料を使ってものを書くということは3000年も前に遡ります。筆、硯も漢の時代には使用されていました。

日本には鎌倉時代に禅とともに伝わり、日本に伝わった絵画は、『達磨図』・『瓢鮎図』などのように禅の思想を表すものでありましたが、徐々に変化を遂げ風景を描く山水画も書かれるようになりました。